働く わんこ

畑や地域を守る頼もしいパートナー害獣対策犬になるまで

畑を荒らすイノシシやサルなどから、農作物や人の暮らしを守る「害獣対策犬」。
犬の優れた嗅覚や運動能力を生かして、野生動物を見つけたり、追い払ったりする仕事です。

でも、どんな犬でもすぐに活躍できるわけではありません。
大切なのは、「勇敢さ」だけではなく、飼い主の指示をきちんと聞けること。犬と人との信頼関係が、活動の基本になります。

「おすわり」「待て」「おいで」など、家庭犬にも必要な基本的な服従訓練からスタート。

特に重要なのが、呼ばれたら戻ってくる「呼び戻し」です。

野山で活動することもあるため、飼い主から離れても、指示を受ければ戻ってこられることが大切です。

次は、人やほかの犬、さまざまな場所に慣れる社会化のトレーニング。

害獣を追うことだけに夢中になってしまうのではなく、人に危害を加えず、飼い主の指示で行動を止められることが重要です。

いよいよ「害獣対策犬」らしい訓練へ。

対象となるサルやイノシシなどのニオイや気配を覚え、追い払いの動きを学んでいきます。

犬の能力や地域の課題によって、訓練内容は変わります。実際の取り組みでは、基礎訓練の後、林野などで実践に近い訓練を行う例もあります。

訓練場所を山や畑など、実際の活動場所に近づけていきます。

「野生動物を追えるか」だけでなく、飼い主の指示に従って安全に行動できるかもチェック。

犬と飼い主が一緒に訓練を重ねることで、少しずつチームワークができていきます。

十分な訓練を積んだら、いよいよ現場へ。

害獣対策犬の仕事は、必ずしも動物を捕まえることではありません。地域によっては、サルやイノシシなどを人里や畑から追い払い、農作物への被害を減らすことを目的として活用されています。

犬だけで頑張るのではなく、飼い主や地域の人たちと協力して活動するのも大切なポイントです。

害獣対策犬に必要なのは、野生動物に立ち向かう勇敢さだけではありません。

「追う」と「止まる」の両方ができること。

そして、どんな場面でも飼い主の声を聞けること。

実際の猟犬についても、毎日の訓練と飼い主との信頼関係が重要だとされています。

害獣問題は、犬だけですべて解決できるものではありません。

柵を設置したり、環境を整えたり、必要に応じて捕獲などの対策を組み合わせることが基本。その中で犬の嗅覚や走る力を生かして活躍するのが、害獣対策犬です。

様々なシーンで活躍する「わんこ達」を、今後も紹介して行きます。